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マーダーミステリーの歴史・発生経緯

いまミス編集部5分で読めます公開

いまや専門店やアプリまで登場したマダミス。その原型は意外と古く、海を越えて日本にたどり着くまでには長い物語があります。マダミスがどう生まれ、どう広まってきたのかをたどってみましょう。

マーダーミステリーはいつどこで生まれた?

ミス・マダム
ミス・マダム

マダミスって、そもそもどこの国で生まれた遊びなのかしら?

イマクロウ
イマクロウ

ルーツは欧米の「マーダーミステリーパーティー」と言われている。参加者が容疑者を演じて犯人を探すパーティーゲームが、1980年代に商品化されて人気になっていたようだ。

マーダーミステリーの原型は、欧米で親しまれてきた「マーダーミステリーパーティー(murder mystery party)」にあるとされています。ディナーパーティーの参加者がそれぞれ容疑者役を演じ、進行役のもとで犯人を探すという趣向の遊びで、1980年代には『How to Host a Murder』シリーズなどのパーティーゲーム商品も登場し、ホームパーティーの定番企画として定着しました。

「読者への挑戦」や犯人当て遊びが流行した1920〜30年代、いわゆる黄金期ミステリーの文化を、そのまま「演じる遊び」へ発展させたものとも言えます。ミステリー愛好家の集まりや誕生日会の余興として、半世紀近く親しまれてきた下地が、のちのブームへつながっていきます。

中国の「脚本殺(ジュベンシャ)」ブームとは?

ミス・マダム
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それがどうして、東アジアで大流行することになったの?

イマクロウ
イマクロウ

転機は中国だ。2016年ごろから人気推理番組をきっかけに「脚本殺」と呼ばれるスタイルが大ブームになり、専門店が街じゅうに立ち並ぶ巨大市場に育った。

現在の「シナリオ+ハンドアウト+キャラクターなりきり」というマダミスのスタイルを確立させたのは中国です。2010年代半ば、人気の推理バラエティ番組をきっかけに「剧本杀(ジュベンシャ/脚本殺)」と呼ばれる遊びが若者の間で爆発的に流行しました。

最盛期には中国全土で専門店が数万店規模に達したとされ、専用シナリオの制作・販売が一大産業となりました。この中国式のフォーマットが、のちに日本へ持ち込まれるマダミスの直接の源流になっています。

なお、この中国での流行の源流としてしばしば名前が挙がるのが、2001年に発表された『死神は白衣をまとう(Death Wears White)』という作品です。欧米で親しまれていた推理ゲームが中国に伝わって大流行するきっかけになったとも言われ、現在は日本語版も発売されています。

日本にはいつ広まった?(2019年=マダミス元年)

ミス・マダム
ミス・マダム

日本で遊べるようになったのは、いつ頃なの?

イマクロウ
イマクロウ

よく「マダミス元年」と呼ばれるのが、2019年。ゲームマーケットでパッケージ版『約束の場所へ』が販売されたり、専門店が生まれたり、ボードゲーム界隈がいっせいに注目した年なんだ。

日本でマーダーミステリーが本格的に広まり始めたのは2018年末〜2019年です。2019年春のゲームマーケットでは、台湾発のシナリオを日本語化したパッケージ作品『約束の場所へ』(ディアシュピール)が販売され、自宅で遊べる市販マダミスの先駆けとなりました。

同じ時期に、グループSNEをはじめとする老舗ゲーム制作会社が相次いでマーダーミステリー作品を発表し、都市部にはマダミス専門店もオープン。ゲームメディアが「人狼・脱出ゲームに続く新ジャンル」として特集を組むなど、2019年は日本のマダミスシーンの出発点となりました。

『狂気山脈』と配信ブーム

ミス・マダム
ミス・マダム

そこから一気に広まったきっかけは、何かあったのかしら?

イマクロウ
イマクロウ

大きかったのは実況配信だろうな。特に『狂気山脈』シリーズは人気配信者やVTuberがこぞって遊んで、「マダミスを見る楽しみ」を世に広めた。コロナ禍でオンライン化が進んだのも追い風になった。

2020年前後、マダミスの認知を一気に押し上げたのがゲーム実況・配信文化です。中でも、雪山の登山隊を舞台にした『狂気山脈』シリーズ(まだら牛氏制作)は、人気実況者やVTuberによるリプレイ動画が大きな話題となり、「プレイしたことはないけれどマダミスは知っている」という視聴者層を生み出しました。同シリーズはその後、アニメ映画化プロジェクトが始動するほどの人気コンテンツに成長しています。

また、コロナ禍で対面の集まりが難しくなったことは、皮肉にもオンラインマダミスの普及を後押ししました。オンラインセッションツールや通話アプリで遊ぶスタイル、そしてマダミス専用アプリの登場によって「お店に行かなくても自宅で気軽に遊べる」環境が整い、同人シナリオの制作・公開も一気に活発になりました。

こうして裾野を広げたマダミスシーンが、いまどうなっているのかは最近のマダミス事情で解説しています。

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